ボルボ・トラック

JAPAN

2024-04-15
お客様事例
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ボトムアップで

人と社会に優しい会社に

ボトムアップで人と社会に優しい会社に

石見サービス 株式会社

兵庫県丹波市に本社を置く石見サービス株式会社は、接着剤や塗料、断熱材などの原料となる液体化合物をドラム缶や一斗缶で運ぶ、液体危険物輸送のプロフェッショナル。

 

現在、35 台のトラックを保有し、ドライバー25 名体制で運行している。

 

同社が特に力を入れているのは、日本列島のほぼ中心という立地条件を活かした丹波・関東間および丹波・九州間の幹線輸送だ。

1 台の大容量車両に複数荷主からの小口貨物を積み合わせ、埼玉や福岡にある協力会社まで輸送する。そこから納品先までは協力会社が容量に応じたトラックで運ぶ。これにより積載率が向上し、輸送コストを削減できる。

 

こうした輸送体制を取れるのは、同社が倉庫事業を営んでいるからでもある。10 棟の倉庫を保有し、入庫・保管・出荷および在庫管理の一連の業務をコンピューターで総合的に管理しているため、効率的な積み合わせ輸送が可能になる。

 

また、同社では構内サービス事業も展開している。荷主の工場に常駐し、製造工程の補助作業や製造品の保管・ピックアップ・配送などを行っている。これにより、荷主の工場間接作業や構内物流の省力化、経費削減に貢献するとともに、運輸部門や倉庫部門と綿密に連携することで、さらなる効率化を実現している。

石見サービスがボルボ・トラックを最初に導入したのは2017 年。ボルボFH トラクターを1 台購入した。

 

「ドライバーのあこがれになれば、という思いで購入しました。ボルボには、社内でも評価の高いドライバーに乗ってもらいたい。しっかり技術を磨いて技量が上がれば、いつかはこういう素晴らしいトラックに乗れるんだというモチベーションにつながればと思いました」

と同社の川口浩樹社長は言う。

 

その後、2019 年に2 台目のボルボFH トラクターを購入、2022 年にはフルエアサスのボルボFH リジッドを導入した。

 

3 台目にリジッド車を選んだ理由は、「トレーラーが入れない納品先への輸送に使用するなど、トラクターと両方保有することで幅広いニーズに対応できるようになるから」と川口社長。

 

さらに信頼の厚い担当ディーラーに「本当におすすめできるボルボの単車ができました」と言われたのも決め手になった。

 

最初のボルボ・トラックを導入してから7 年が経過したが、当初の思いは間違っていなかったと川口社長は言う。

「今は、ボルボに乗ることがドライバーのあこがれになっているのを実感しています」。

 

実際、ボルボ・トラックの担当ドライバーの満足度は高く、社長のもとへは絶賛する声が多く寄せられているという。

「『車内が広くて居住性がいい』『オートマなので運転が楽』『長距離輸送でも全然疲れない』といった話をよく聞きます。確実にドライバーのストレス軽減に貢献していますね。あとは車高が高くて視認性がいいので、安全性の向上にもつながっていると思っています」。

当初は想定していなかった利点もあったという。

1 つは燃費の良さ。特にボルボFHリジッドは、保有する全トラックの中で燃費が最も良いというデータが出ている。

もう1 つは整備性の良さだ。

 

「国産車はドライブシャフトやステアリングなどにグリスアップのニップルがあるが、ボルボにはカプラー以外にニップルがないから、整備が早く終わる。例えば3 カ月点検なら、国産車だと丸一日かかるが、ボルボは半日で終わるから稼働への影響も少ない、と運行責任者から聞いています」。

これらは、ボルボ・トラックがドライバーだけでなく、経営者にとっても大きなメリットをもたらす車両であることを示している。

 

石見サービスでは、地域社会への貢献の一環として、地元の小学校で交通安全教室を開催しているが、そのときにもボルボ・トラックが活躍する。

 

「やはりボルボは見た目にインパクトがありますから、子どもたちも喜んでくれます。もちろん、トラックの死角を教えたりして交通安全の意識を高めることが第一の目的ですが、『カッコええトラックやな~』ってあこがれてもらって、彼らが大きくなったときに石見サービスのボルボを見たなという記憶が残っていればうれしいですね。そして、その中からドライバーになりたいという子が一人でも現れたら最高です」。

石見サービスの一番の強みは、「ボトムアップのマンパワー」だと川口社長は言う。

 

「94 名の従業員を擁するまでに会社が成長し、組織の中にチームという小グループが生まれました。近年、その体制がしっかり整ってきて、それぞれのグループが自主的にさまざまな提案をしてくれるようになりました。トップダウンよりもボトムアップ。これが充実してきたことが、今の会社の一番の強みだと思っています」。

 

石見サービスでは、国連が提唱する「持続可能な開発目標(SDGs)」に賛同し、「安全第一の会社」「人と社会に優しい会社」「環境に優しい会社」を目指してさまざまな活動に取り組んでいるが、そうした中でもボトムアップの事例は数多く見られる。

 

例えば、「安全第一の会社」を目指す一環として定期的に行っている荷主・協力会社との定例会議。ここでは、運輸部門の従業員が自分たちで情報を集めてきて議題を決め、自分たちが主体となって会議の運営を行っている。

 

「人と社会に優しい会社」を目指して健康経営優良法人認定を取得しようとなったときには、そのために何をしたらよいか、という問いかけに対して従業員から、毎月健康レシピを考えるのはどうか、という案があがってきた。

 

最初は寄せられた健康レシピをプリントして従業員に配布したり、会社のインスタグラムで紹介したりしていたが、そのうち「給与明細に差し込んで家族にも見てもらおう」「12 カ月分をまとめてカレンダーを作成して、お客様に持って行こう」とどんどん従業員からアイデアが出て広がっていった。

 

「環境に優しい会社」に関しては、交通エコロジー・モビリティ財団が主催する「2023年度エコドライブ活動コンクール」に社員一丸となって取り組んだ。その結果、見事に優良賞(事業部門)を受賞している。

 

「これをやってみるのはどうか、と私が何気なく目標を示すと、みんなが『頑張りましょう』と動き始めてくれる。じゃあ何を頑張ったらいいかをみんなで考える。そこからいろんな取り組みがスタートするんです。みんなが助けてくれることに対してしっかり感謝の気持ちを伝えることが、私の仕事かなと思っています」。

 

笑顔が絶えない活気あふれる職場で、日々さまざまな取り組みがボトムアップで行われている石見サービス。従業員が生き生きと働ける環境は、社長のこうした人柄によるところが大きいのかもしれない。