「絶大な効果が出ます」 ― 苛酷な道路条件のフィンランドで、燃料とAdBlueの大幅な節約を実現

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フィンランドのアンティ・アイラクシネン運輸会社は、食料品の配送業務にI-Save装備のボルボFHを導入した結果、 燃料消費量を100 kmあたり4.5 Lも減らして収益性を大きく改善することに成功した。

霧が立ち込める静かな午後。街から遠く離れたフィンランドの東部で、雪に覆われた林道を1台のボルボFHが這うように進む。 ハンドルを握るのはトニ・コルホネン氏。人口およそ12万人の街、クオピオの周囲に散在する小さな村を回って、商店に冷凍食品を配送する業務の途中だ。 

アンティ・アイラクシネン氏/アンティ・アイラクシネン社CEO

アンティ・アイラクシネン氏/アンティ・アイラクシネン社CEO

「このあたりの道は厚い雪で覆われている上に、坂や急カーブも多くて走りづらいんです。 それに、一つの町に配送先が十数軒ほどあるところも多いですから、小さな町のあちこちでトラックを停める必要があります。 燃費の面ではかなり不利な仕事ですね」

アンティ・アイラクシネン運輸会社では、2018年の半ば、フィールド・テストの一環として試験的にI-Save装備のボルボFHを1台導入した。 D13ターボ・コンパウンド・エンジンにより、余剰エネルギーを回収・再利用して大きなトルクを引き出す、パワフルで燃費の良いトラックだ。

「当社のオペレーションにはすでに大きな影響が現れています」と、CEOのアンティ・アイラクシネン氏は言う。彼自身が1990年に起業した家族経営の会社だ。

「走行距離100 kmあたりの燃料消費量が4.5 Lも減りました。 私たちの使う燃料は年間200万Lにもなりますから、順調な運転で4.5 Lのディーゼル燃料を節約できるとなると、絶大な効果が出ます」 

 

*ここで紹介する機能や装備は、日本未導入のものもあります。

雪道を走るボルボFH I-Save

保有トラック1台あたりの年間走行距離は18万〜25万km程度にのぼることから、アイラクシネン氏は燃費対策に大きな力を注ぎ、ボルボ・トラックのダイナフリート車両管理システムを使ってドライバーひとりひとりの燃費と運転スタイルをモニタリングしている。 特に重視するポイントは、アイドリングの時間を短縮して燃料を最大限有効に使うことだ。 彼によれば、I-Saveの多彩な機能の一つ、アイドリング・ストップ機能のメリットは非常に大きい。

ボルボFHは、所属ドライバーたちにとにかく好評だ。 「ドライバーは皆喜んで運転していますよ。 ローエンド時のトルクがとにかく力強いと皆に好評です。 上り坂のギアチェンジの回数が減りましたね。 3人一組のチームでシフトを回しているのですが、この車両をすっかり気に入ってしまって、次のドライバーにハンドルを渡すのをいやがっているほどです」と、アイラクシネン氏が笑う。

「これほどのパワーと燃費の良さを兼ね備えたトラックをどんどん使えるようになって、配送業務が大きく変わりました」

アンティ・アイラクシネン氏/アンティ・アイラクシネン社CEO

温度管理輸送の貨物とアンティ・アイラクシネン氏

アイラクシネン社は温度管理輸送サービスを得意とする会社で、その種の輸送が売上高全体の約90%を占める。

主要な取引先は食品業界で、その種の顧客からの売上がやはり全体の約90%を占めている。 輸送サービスの対象地域は主にフィンランド国内だが、ベネルクス諸国を担当する車両も1台ある。 首都ヘルシンキからクオピオへの貨物輸送は、常に需要がある主要なルートだ。 また、クオピオからその周辺に散在する小さな町や村への配達業務もある。

I-Saveを搭載した新型ボルボFHは、週に6日、1日3シフト体制で長時間稼働している。 「厳しい冬の間、フィンランド東部の田舎で仕事をこなすのは色々と大変です。 これほどのパワーと燃費の良さを兼ね備えたトラックをどんどん使えるようになって、配送業務が大きく変わりましたね。それに、ボルボの一元化されたサービスとメンテナンスをクオピオでも利用できることが本当に助かります。地元の整備工場は融通がききやすいから便利なんですよ」とアイラクシネン氏。

ドライバーのトニ・コルホネン氏。I-Saveを搭載した新型ボルボFHのキャブにて

トニ・コルホネン氏/アンティ・アイラクシネン社のドライバー

D13TCエンジンには、冷却EGR(排気再循環)機構によって燃焼プロセスのNOx発生量を抑え、 NOxの浄化に必要なAdBlueの消費量を減らす機能もある。 「従来のモデルと比べて、このエンジンではAdBlueの消費量が50%カットされています。当然、この点も節約効果の計算に入れていますよ。 もっと長距離の業務をI-Save搭載車で担当すれば収益性を高めるメリットがさらに大きくなりますから、今後が楽しみです」と、アイラクシネン氏は期待を寄せる。 

ドライバーのコルホネン氏に話を戻そう。彼は、冷凍パンを積んでカーヴィの小さな村に向かっているところだ。 

これは当社にとって必要不可欠なトラックです。 他の車両で仕事をするのは考えられません!

トニ・コルホネン氏/アンティ・アイラクシネン社のドライバー

トラック・ドライバー歴は5年、アイラクシネン社に入社してからは4年になる。クオピオ周辺の小さな村への夜間配達が主な仕事だ。 「街から遠く離れて、こんなに奇麗な土地を、こんなに信頼できるトラックに乗って走れる仕事は楽しいですよ。 他社のトラックにもいろいろ乗りましたが、ボルボは運転しやすいドライビング・ポジションが取れて、走り心地も快適です。 ボルボFH で仕事をするようになって6か月ほど経ちますが、 ローエンド時の大きなトルクが本当に頼もしくて、ぐいぐい坂を上ってくれるから、僕もドライバー仲間たちも皆が大好きになりました。これは当社にとって必要不可欠なトラックです。 他の車両で仕事をするのは考えられません!」

 

雪道に入っていくボルボFH I-Saveのクローズアップ

アンティ・アイラクシネン運輸会社(Kuljetusliike Antti Airaksinen Oy)
創業:
1990年
オーナー: アンティ・アイラクシネン氏
従業員数: 80人(内 50人がドライバー)
積荷の種類: 冷凍・冷蔵物資
トラック台数: 27台(内 23台がボルボ)
最大顧客: ケスコ社
沿革:1990年3月、家族経営の会社としてフィンランドのクオピオで創業。 当初は国内・国際輸送の両方を手がけていたが、1997年から国内主体のビジネスに転換。
サービス:冷凍・冷蔵食品の配送業務を専門として、トレーラーを連結したリジッド・トラック26台を運用する(そのほとんどがボルボ)。

 

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