数字の積み重ねがモノをいう

市場競争が厳しさを増す中、オランダのシェンク・タンクトランスポート社は軽量なボルボ・トラックのメリットを生かして好業績をあげている。

シェンク・タンクトランスポート社は、軽量化された新型ボルボFHとボルボFMを活用して貨物輸送量を大幅に拡大した。

オランダのシェンク社は、シェンク家が経営を守ってきた輸送業界の優良企業。現在の経営者であるハリー・シェンク氏とアリヤン・シェンク氏の兄弟が3代目だ。 同社の手がける分野は、タンクローリーの積載量が収益性を直結左右する世界。その中で、軽量化された新型ボルボFHとボルボFMが業績に大きく貢献している。 これらのニューモデルでは、妥協のない安全性と快適性はそのままに、車両の軽量化による積載量アップが実現した。 ベース車両の仕様のうち2014年以降に実現されたいくつかの重要項目によって、総重量の大幅な削減が可能になっている。 「当社にとって理想的なトラックは、7トン未満のボルボFH 4x2 Tですね。 空荷状態で7トンを切れると、地域内輸送と長距離輸送、両方の任務を組み合わせてこなす上でとても好都合なのです。 私たちの業務は、このパターンでの運用を抜きにしては考えられません」とハリー氏。

 

シェンク・ファミリー

シェンク社のサクセス・ストーリーを兄弟で受け継ぐハリー氏とアリヤン氏、 サポート役として引き続き経営に関わる父親のアリー・シェンク氏、ドライバーのペーター・フェアコーエン氏。

シェンク社のタンクローリー、荷積み作業中

シェンク社は激化する市場競争に対応するために最初のタンクローリーを導入した。 それが、700台ものタンクローリーを運用する現在のビジネスに発展した

最大限の積載能力を確保することの重要性について、彼は計算式を挙げてこのように説明する。 「タンクローリー1台が年間1,400杯の貨物を運ぶとすれば、積載能力を50 kg高めるだけで、1年間にこなす輸送の量をおよそ70トンも増やせることになります。 車両が100台あれば7,000トン、さらに5年間なら3万5,000トン。私たちはこのスパンで考えています。 数字が積み重なると大きく効いてくるわけで、 可能性としては、とてつもない輸送量の差がつきますね」

シェンク社の創業は1925年、創業者は兄弟の祖父。1950年代にさまざまな石油関連企業との関係を確立して以来、液体とガスの輸送をほとんど一手に引き受けてきた。 現在の顧客リストには、シェル、BP、エアー・プロダクツ、リンデなど多国籍企業のそうそうたる名前が並ぶ。 そうした企業の本部は、ロッテルダムの東を走るメイン・ハイウェイ沿いに立ち並んでいる。街の巨大な港湾エリアとドイツなどヨーロッパ各地の市場とを結ぶ便利な場所だ。 「当社の積荷の多くは、貨物倉庫、工場、精製所から送り出されます。 所在地はたいてい、ロッテルダム、アムステルダム、アントワープ、ハンブルクなど大きな港の近くですね。 そこでお預かりしたものを、ベネルクス(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)やドイツをはじめ、ヨーロッパ全域の国々にあるさまざまなお客様の荷受先へ送り届けます」とアリヤン氏。

ペーター・フェアコーエン氏

シェンク社のペーター・フェアコーエン氏。LNG(液化天然ガス)の委託貨物を受け取るためロッテルダム港のゲート・ターミナルに来た

シェンク社とボルボ・トラックの関係の始まりは、1947年にさかのぼる。アリヤン氏によれば、シェンク社が非常に細かい業務内容を伝えてカスタマイズを指示したのに対し、ボルボ・トラックの対応が的確だったことを評価したという。 「柔軟に、きわめて総合的な対応をしてくれるので、 たとえば既存の車両を別の用途へ回して「第2の人生」を送らせることもできます。また、ボルボ・トラックは構成のバラエティが非常に幅広いので、ほぼどんなタイプの輸送業務にも採用できます」

現在稼働中のボルボ・トラックは500台以上で、ポジティブなパートナー関係を十二分に活用したトラック運用形態になっている。 その目的は稼働率を最大限に高めることだ。アリヤン氏はこう話す。 「1年間に達成可能な最大の就業日数および時間数をベースに計算し、その上で、稼働時間を確実にまかなえるようにドライバーを確保しています。 ボルボ・トラックは、私たちの関心事が何なのかをよく理解し、あらゆる形で積極的に協力してくれます。 安全性、総所有コスト、空荷時の車両重量、見た目の良さ、そしてドライバーの快適性…これらが、トラックに投資する際の重要な判断基準です。 軽い車両を選ぶのは、そういう理由からです」

 

シェンク・タンクトランスポート社のボルボFH。

シェンク社とボルボ・トラックの関係の始まりは1947年にさかのぼる。現在の保有トラックは約700台、そのうち70%がボルボ・トラック車両だ。


ヨーロッパ最大のロッテルダム港はとにかく広大で、果てしなく続くかのような錯覚に陥る。 街のはるか西へ延びたマースフラクテまで、コンテナ・ヤード、チムニー、導管やガスタンクがひたすら並んでいる。先端のマースフラクテは、港をさらに拡張するために近年埋め立てられた人口半島だ。 今日は寒くて湿っぽい1月の日。シェンク社のペーター・フェアコーエン氏が、LNG(液化天然ガス)の委託貨物を受け取るためロッテルダム港のゲート・ターミナルに来た。 「このトレーラーはオーストリア行きなんですよ」という。 彼は30年のドライバー経験を買われ、1年ほど前、シェンク社が購入した最初の軽量ボルボ・トラックに乗ることとなった。 「最初に気づいた違いはフェザリングですね。トラックのスプリングがかなり充実したことや、重さが今までと違うことを感じました。 この軽量キャブで一番いいと思った点は、空間の広さがまったく犠牲になっていないことです。 私のように背が高いドライバーには広い足場が必要ですから。 シートの座り心地も上々ですし、機能性は、これぞボルボ・トラックという印象です」

ボルボ・トラックは構成のバラエティが非常に幅広いので、ほぼどんなタイプの輸送業務にも採用できます

アリヤン・シェンク氏

シェンク・タンクトランスポート社のオーナー

ハリー・シェンク氏

シェンク・タンクトランスポート社をアリヤン氏と共同経営するハリー・シェンク氏。良質なトラックを用意すると優れたドライバーを採用しやすくなり、人材の定着率もよくなると言う。

会社の本部へ戻ると、シェンク兄弟はベルギーやドイツの客先を巡る出張の準備をしていた。 この二人と言葉を交わすと、顧客のニーズに多大な注意を払っているだけでなく、どうすれば有能なトラック・ドライバーの関心を引けるかと常に考えているのがよくわかる。 数年前から取り組んでいる社内トレーニングもその一環だ。 ハリー氏は言う。「当社の成功はドライバーとスタッフの能力にかかっています。 優れた人材を見つけ、そして手放さないようにするには、基本的な雇用条件を魅力的なものにするだけでなく良質なトラックを用意することも大切ですね。 ドライバーはトラックに乗っている時間が長いですし、プロフェッショナルは、良いツールが使える環境で働きたいと思うものです」

液体やガスの輸送は、なにかと気を使う仕事だ。 温度範囲や取り扱い条件が非常に幅広いだけでなく、積み降ろし作業と搬送にも細心の注意を払わなくてはならない。 その点、ボルボ・トラックの軽量ラインアップはトップレベルの厳しい品質基準にもとづいて製造・検査されているから、とびきり神経質な積荷を運ぶ任務にも安心して使える。 「私たちのお客様は、こと安全性に関しては常に極上を求めます。 その期待に応えられるかどうかに当社の命運がかかっていますね」とアリヤン氏。

アリヤン・シェンク氏

シェンク・タンクトランスポート社の共同経営者アリヤン・シェンク氏は「軽量タイプのトラックを導入すると手堅い投資効果が得られる」と言い切る。

液体やガスの輸送は、なにかと気を使う仕事だ。 温度範囲や取り扱い条件が非常に幅広いだけでなく、積み降ろし作業と搬送にも細心の注意を払わなくてはならない。 その点、ボルボ・トラックの軽量ラインアップはトップレベルの厳しい品質基準にもとづいて製造・検査されているから、とびきり神経質な積荷を運ぶ任務にも安心して使える。「私たちのお客様は、こと安全性に関しては常に極上を求めます。 その期待に応えられるかどうかに当社の命運がかかっていますね」とアリヤン氏。

シェンク社は、将来を見越して軽量トラックの保有台数を増やすこと、実際の用途によりよく合った機能を揃えることにいつも余念がない。 ハリー氏はこう考える。「車両を効率よく運用するには、信頼性がないと話になりません。 稼働時間が年間7,500時間にもおよぶ使い方ですから、車両そのものの重量の違いが大きくモノをいいます。 積載能力は1キロもおろそかにできません。 当社は、自分たちはお客様企業の運輸部門だと思っている一方、他社に負けないポイントは何なのかを具体的に意識することも忘れません。 大局とディテール、両方とも大切ですからね。 私たちは良い従業員に恵まれ、良いお客様に恵まれて幸せです」

 

稼働時間が年間7,500時間にもおよぶ使い方ですから、車両そのものの重量の違いが大きくモノをいいます

ハリー・シェンク氏

シェンク・タンクトランスポート社のオーナー

シェンク社が採用した、7トンを切る軽量構成のボルボFHトラック

シェンク社が採用した軽量構成。

シェンク社の軽量型グローブトロッター・トラックは、積載量を高めつつ、トップレベルの安全性と稼働時間、快適なドライバー環境をも確保する構成になっている。 カスタマイズによる積載量アップ効果は合計278 kg。

構成バリエーションの幅広さはトラック市場で最大

2014年以降、素材、エンジン、アクスル、シャーシなどにさまざまな改良が施され、ボルボ・トラック車両の大幅な軽量化が可能になった。 用途によっては、カスタマイズによって標準的な構成よりも500~600 kg軽くすることができる。
現在、同等な用途の他社製品で、安全性・性能・品質を犠牲にすることなくボルボ・トラックほどの軽量化を実現したものはない。 ボルボ・トラックなら、業務の種類を問わず積載量アップに適した構成を選択できる。 

詳しくは、最寄りのボルボ・ディーラーにお問い合わせください

シェンク・タンクトランスポート社

沿革: 1925年、家族経営の会社として創業し、現在が3代目。ハリー・シェンク氏とアリヤン・シェンク氏が兄弟で経営する
サービス: 液体およびガスの輸送専門。全体の40%が燃料

輸送環境

創業年: 1925年
オーナー: ハリー・シェンク氏、アリヤン・シェンク氏
従業員数: 1,400人
保有トラック: 約700台(そのうち70%程度がボルボ・トラック)
ドライバー: 1,200人
主な積荷: 燃料などの液体、ガス
カスタマイズによる積載量アップ: 278 kg
事業対象地域: ベネルクス(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)、ドイツ、その他のヨーロッパ諸国
主な顧客: シェル、BP、エアー・プロダクツ、リンデ

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