ITからのアプローチ

トラック1台1台の現在位置と積荷に関する正確な情報を「リアルタイム」に把握することなしに、ビジネスは成り立たない。フリゴランダ社のベン・ファン・リーウィン氏はそのための体制を実現した。

フリゴランダ社のトラック

ベネルクス(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)全域で輸送サービスを展開するフリゴランダ社にとって、個々のトラックの状況を常に把握できることには重要な意味がある。

トラック1台1台の現在位置と積荷に関する正確な情報を「リアルタイム」に把握することなしに、ビジネスは成り立たない。フリゴランダ社のベン・ファン・リーウィン氏はそう考え、そのための体制を実現した。

同社は冷凍・冷蔵食品の国際物流サービス全般を手がける企業だ。オランダ、ベルギー、ドイツ、ポーランドの合わせて8か所に拠点を構え、熾烈な競争がある市場で事業を展開している。

ベン・ファン・リーウィン氏

ベン・ファン・リーウィン氏(フリゴランダ社のグループ・プロジェクト・マネージャー)

フリゴランダ社でグループ・プロジェクト・マネージャーを務めるベン・ファン・リーウィン氏は言う。「冷蔵輸送サービス自体はどこの会社でもできます。そこで、サプライチェーン全体を網羅するITを整備し、誰もが同じ情報を共有できるようにしたらどうか、と考えました。物流プロセス全体にいつもリアルタイム情報が行き渡るようにすれば、明確な付加価値を提供できます。すると、当社のお客様企業の顧客は、デリバリーの内容、タイミング、場所、数量を丸一日早く把握でき、販売活動を早く進めることができます。そういう体制を作ることが私の仕事なので、5年前、構築に向けて動き始めました。具体的な実現手段のカナメになった要素の1つが、ボルボのダイナフリートです。社内システムと業務プランナー、ドライバー、ディーラー、そして車両をリンクさせる重要な機能を担っています」 

フリゴランダ社は、冷凍・冷蔵品の倉庫事業者として1986年に創業した。2003年、サービス向上のために輸送サービスを開始し、緻密な配送網の整備に着手。今では、サプライチェーン全体を顧客のニーズに合わせて整然と動かせるようになった。自社倉庫の物資を配送先へ運ぶのが輸送業務の大半だが、得意先から来る貨物の積み換え運搬も行っている。

今は完全にボルボ・トラックで統一しました。ボルボのコア・バリューが私たちの理念によく合うと思ったからです。

ベン・ファン・リーウィン氏(フリゴランダ社のグループ・プロジェクト・マネージャー)

きめ細かく網羅した配送網で、そうした物資を卸売業者や配送センターに送り届ける。ベネルクス(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)に関しては、フリゴランダ社自身の保有トラック28台で全域をカバーする体制だ。 

「もちろんサービス提供は柔軟な形で行っています。とはいえ、コスト・コントロールの一体感を保つにはリアルタイムの情報流通がきわめて重要ですから、自社のリソースでなるべく多くの部分をカバーするに越したことはありません。プロセスの全体像を常に把握するには、どうしても、トラックに搭載する通信機能をレベルアップしていく必要がありますね」

フリゴランダ社が保有する車両の構成は、5年前の時点ではボルボ・トラックが半分で、もう半分は別のブランドだった。

ダイナフリートを活用するフリゴランダ社

ダイナフリートの機能で、フリゴランダ社が保有するトラック各車両の現在位置、積荷の内容に関する概要情報をリアルタイムに把握できる。

「今は完全にボルボ・トラックで統一しました。ボルボの掲げるコア・バリュー、すなわち安全性、持続可能性、そしてイノベーションは、そのまま私たちの信念でもありますから当社とは相性がいいのだと思います。それに、心から安心してトラックを運用できるサービスがあることも嬉しいポイントですね。当社のお客様は安心を求めますから、私たちとしても、安心を提供してくれるサプライヤーを利用したいのです。当社が必要としていたのは、1つの電話番号がすべてのサービスにリンクされていて、輸送業務全体からその番号に連絡できる体制でした。ボルボの正規ディーラーが、これを実現させてくれました」 

そのサービスとは、ディーラーがフリゴランダ社のフリート全体について配車管理の面倒を見るという非常に踏み込んだ内容のものだ。しかも、トレーラー、冷却器モーター、さらには他の車両メーカーまで視野に入れたサービスである。フリゴランダ社が顧客の輸送状況をリアルタイムで管理する一方、ディーラーは、ダイナフリートを使ってフリゴランダ社のトラックの状況をリアルタイムでモニタリングする。つまり、車両をメンテナンスする必要性の有無や、整備工場に入るタイミングなどについて判断するのはディーラーの役割だ。 

「そのメンテナンスの際も、ディーラー自身が所有している整備工場を使うとは限りません」とファン・リーウィン氏は言う。

「当社のスケジュールの関係で、他の整備工場を利用するほうが好都合な場合もあります。そういう調整をきめ細かく行うには、当然、パートナーとの関係がうまく機能していなくてはなりません」

ダイナフリートのさまざまな機能の中でも、グラフィック表示はとても便利ですね。ドライバーが成果をひと目で把握できますから。

ベン・ファン・リーウィン氏(フリゴランダ社のグループ・プロジェクト・マネージャー)

ファン・リーウィン氏によれば、ダイナフリートはフリゴランダ社のシステムとトラックの間をリンクさせる非常に重要な役割を担っている。すでに、ボルボ以外の車両を含むすべてのトラックにダイナフリートを搭載済みだ。ダイナフリートの機能は、ドライバーに対して実施するKPI(業績評価指標)管理のほか、就業時間のモニタリングや、タコグラフ・データのダウンロードにも利用し、多大な時間節約効果をあげている。全種類のデータを常時生かす運用にはしていないが、時期ごとにテーマを決め、それに応じた必要なデータを有効活用している。

「もちろん燃料消費量は常にモニタリングしていますよ。ダイナフリートのさまざまな機能の中でも、アプリのグラフィック表示はとても便利ですね。ドライバーが成果をひと目で把握できますから。ボルボのトレーニング施設も利用して、管理体制を徹底し、規制コード95ドライバー・トレーニング要件の遵守にも役立てています。実は、従業員の相互理解や認識を確実にするため、スタッフ全員にトレーニングを受けさせているんですよ。やはり、皆がよくわかったうえで仕事をするのが大切だと思います」 

 

市街地を走るフリゴランダ社のトラック。

フリゴランダ社は、サプライチェーン全般を網羅する広範な温度管理物流サービスを提供している。事業を展開するエリアはベネルクス(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)、ドイツ、ポーランド。

フリゴランダ社

創業は1986年。今ではオランダ、ベルギー、ドイツ、ポーランドの合わせて8か所に拠点を構え、広範な温度管理物流サービスを提供するまでに成長した。自社倉庫のキャパシティは合計8万パレット。倉庫および配送サービスに加えて、ベネルクス全域で高付加価値のロジスティクス・サービスも提供する。すべての拠点が、最低要件としてIFS(国際食品規格)認証を取得済み。ポーランド国内で、BRC認証とIFS認証の両方を取得している事業所はフリゴランダ社の同国拠点のみだ。最先端のITを得意とし、顧客にトップクラスのリアルタイム・ロジスティクス・ソリューションを提供する能力を持った企業である。

オーナー:H・ファン・リーウィン氏、R・テーウィン氏
従業員数:160人、そのうちドライバーが30人

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