市街地での配達用途に適したトラックを選ぶための6つのポイント

市街地配送用トラックの選択肢も実に多種多様だが、使い方に合った選び方を知っていれば迷う必要はない。ボルボ・トラックで製品マネージャーを務めるトビーアス・バーグマンが、検討すべき6つの重要ポイントについて解説する。

市街地の狭い道路を走るボルボFE。

市街地はトラックに厳しい環境であるから、車両を選ぶにあたっては市街地での使い勝手をよく検討することが大切だ。

車両の使用目的や場所、期間など、市街地配送用トラックを選ぶ際に考える必要がある要素はいろいろある。

トビーアス・バーグマン

トビーアス・バーグマン(ボルボ・トラックの製品マネージャー)

ボルボ・トラックのラインアップでは、ニーズに応じてボルボFL、FE、FMのいずれかを選択することになる。また、いずれのモデルも具体的な使い方に合わせて細かいカスタマイズが可能だ。このように多種多様な選択肢があるのは良いことだが、「選び方がよくわからない」という向きもあるだろう。特に難しいのは、この市場セグメントの場合、ビジネスの主軸が物流以外の部分にあるお客様が非常に多いということだ。

ボルボ・トラックの製品マネージャー、トビーアス・バーグマンは言う。「市街地配送用にトラックを購入されるお客様の多くは、物流事業者ではありません。そういう市場であることは私たちも十分認識しています。たとえば、パン店の配達用車であるとか、仕事に必要な器材の運搬用車両であるとか、主たる業務目的が輸送以外の部分にあるお客様が多いわけです。中には、今まで配達にバンを使っていたお客様が、荷台の広さと運用の柔軟性を求めてトラックへの切り替えを検討されるケースもあります」

では、どのようにして選べばいいのだろうか。「現在のニーズと将来的なニーズをよく検討することです。とはいえ、自力で考える必要はありません。最寄りのボルボ・トラック正規ディーラーが、お客様の具体的なニーズに応じたモデルと契約形態を的確に選ぶためのお手伝いをいたします。お気軽にご相談ください」

市街地の図解。

数年後までの計画
ごく限られた作業向けに徹底的にカスタマイズした特殊なトラックは、維持費を安く抑えられる可能性がある。一方、ほとんど絞り込まずに汎用性の高い構成で購入したトラックは、高めの価格で売却できることが多い。2~3年ほどで保有車両の増強が必要になりそうな場合や、輸送ニーズが変化する可能性が高い場合は、特定用途向けにトラックをカスタマイズすることのメリット、デメリットをよく考えよう。

1.排出ガス規制を考慮
都市部では、騒音と排気に関する規制の厳格化が進行している。規制はお客様が車両を購入する時期や選択基準に影響を及ぼす要因だ。ボルボ・トラックの新車を購入されるお客様は下取りオプションを利用できる場合が多いため、思わぬタイミングで法律が改正されたときでも少ない負担で新規制に対応できる。また、状況によってはリースでの運用も便利だ。

2.視認性を確保
ホイール径が小さいトラックを採用して広い視界を確保すると、周囲の状況を把握しやすくなる。道幅が狭くて自転車や歩行者が多い市街地での業務の安全性を考えるとき、このメリットは真剣に検討する価値がある。また、いくつかの都市では、トラックに一定レベル以上の視界確保を義務づける動きも始まった。制度面の今後の動向を「視界」に入れておくことも忘れずに。

3.積み降ろしの頻度と場所
どれくらいの頻度で荷物の積み降ろしを行う必要があるかという点も重要だ。市街地の配送業務では、ほんの200~300m程度移動するごとにドライバーの乗り降りが発生する場合もある。キャブのドアステップが低いトラックを使うことは、時間短縮やケガの防止に有効だ。また、配送先が中心街の小規模店舗である場合は、搬入場所のスペースが狭いことや急なスロープがあることが多いため、コンパクトな車両が適している。

4.操作性の良さは必要か
車両のサイズは小さければ小さいほど操作しやすい。この検討事項は、積み降ろし場所に進入するときや狭い道を通行するときに重要な意味を持つ。搬出・搬入口に決まったサイズはなく、千差万別であるから、たとえば倉庫の広い敷地で作業する分には大型の車両でも問題ないが、配達先が小規模店舗などの場合は、急なスロープを下りたり、小さな裏庭に回ったりしなければならないこともある。

5.長距離輸送への対応
都市間を走る長距離輸送のニーズがときどき発生する場合は、汎用性が高い大きめのトラックを選択するのが最適かもしれない。長距離ルートでは、ドライバーが途中休憩をとるための機能が必要だ。また、カーナビやダイナフリートを構成に含めると、確実なルート選択や燃料の節約に役立つ可能性がある。広くて快適なキャブはドライバーに好まれやすいため、求人の際にも有利だ。

ボルボ・トラック市街地配送向けラインアップ

ボルボFL:市街地での配送、建設現場での軽作業、ごみ・リサイクル品の輸送向け。GVW(車両総重量)10~18トン、GCW(連結総重量)25トン以下。

ボルボFE:地域内~市街地での配送、建設現場での軽作業、ごみ・リサイクル品の輸送向け。GVW 18~26トン、GCW 44トン以下。

ボルボFM:配送、建設、自動車輸送向け。GVW 18~46トン、GCW 100トン以下。

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